学び・交流・実践を通じて日本全国とつながりあう取り組み
~自分事としてできることを見い出し、全力で応援するカタチ~
日本/LOCAL LETTER(株式会社WHERE)
今回は高山 奈々さんに
お話を伺いました
高山 奈々(たかやま なな)さん:株式会社WHERE運営の地域コミュニティメディア「LOCAL LETTER」編集長
1995年生まれ。千葉県出身。新卒1期生としてLOCAL LETTERの運営会社である株式会社WHEREへ入社。インターン時代からLOCAL LETTERの立ち上げ、ライティング、編集を担当。2021年LOCAL LETTER編集長就任。関わっている地域の方々や、LOCAL LETTERに関わってくださる方々がとにかく大好きで、そんな人たちが新しいことにチャレンジできたり、新しいつながりを得ることができる場所を作りたいと意気込む。
※画像背景は高知県大月町柏島上空から
今回お話を伺ったのは、株式会社WHEREが運営する地域コミュニティメディア「LOCAL LETTER」で編集長に就任されたばかりの高山 奈々さん。高山さんは、メディアの運営や、地域プロデュースに従事。さまざまな地域の方々に取材を行い、リアルな現場を見てきました。
今、社会で頑張る人たちが、地域への取り組みを自分事と捉えて、力を発揮できるコミュニティを目指して奮闘しています。
そんな高山さんの会社、株式会社WHEREがこれから仕掛ける地域に関わりたい人たちへの想いを形にするコミュニティ「LOCAL LETTER MEMBERSHIP」への思い、そして、高山さんご本人が持っている将来に向けた想いを伺っていきます。
「偏愛」というキーワードを掲げ、3つの柱を立ててコミュニティの場を築く
高山さんは、学びと出会いの地域共創コミュニティを作りたいという。コミュニティに所属するのは、一体どんな人なのだろうか。
「本業をしながらも地元や地域に携わりたい方、地域で仕事をしたい方、地域を超えたつながりをつくりたい方など、コミュニティに関わる際の動機づけはさまざまだと思います。
動機はさまざまでも、全員に共通するのは「主体的に、自分から」共に地域を創っていきたいと思う人たちが集うコミュニティであることです。だからこそ、『Co-Local Creation(ほしいまちを、自分たちでつくる)』を合言葉に、地域や社会へ主体的に関わり、変えていく人たちの学びと出会いの地域共創コミュニティを作りたいと考えています」(高山さん)
「キーワードは『偏愛』。私自身も地域に関わる中で、何か1つのものをとてつもなく愛する「偏った愛」を持っている方々にたくさんお会いしてきました。ご本人は気づいていないこともあるんですが、この偏愛性がとても面白くて、まちをつくる原動力にもなるんじゃないかなと。
そんな偏愛者を偏愛ビトとして、日本中の偏愛ビトを集め、日本を面白くするコミュニティにしたいという想いを込めて、『偏愛ローカリズム 』をコミュニティのコンセプトにしました」(高山さん)
「コミュニティを通して、メンバーにどんなコンテンツが提供できるのかを考え、3つの柱を立てました」(高山さん)
◆1.「学び」。 偏愛ビトたちによる赤裸々トークライブの実現
「一つ目のコンテンツは『LOCAL偏愛トークライブ』です。すでに、様々な場所でイベントやセミナーも行われていますが、不特定多数の方に見られている場面では、当たり前ですが皆さん慎重に言葉を選ばれることがあるんです。
一方で、これまでLOCAL LETTERを通じて行ってきた“取材”の場面では、対話者が目に見えて分かり、安心安全な場が担保されるので、『ここは記事にはできないんだけど、本当はこんな葛藤があってね・・・』といった形で、赤裸々なお話をしてくださることが多くて。ここにこそ、大切な学びや勇気がもらえるお話があると感じていたんです。
だからこそ、クローズドで安心安全を担保した場を作ることで、より学びになる場にしたいと考えました。今も絶賛改善中ですが、これまではZoomのウェビナーを活用していたトークライブを、より安心安全でお互いにコミュニケーションが取れる形にしようと、通常のZoomの利用に切り替えたところです」(高山さん)
◆2.「交流」。ローカルヒーローたちによる座談会・日本全国をつなげるオンラインコミュニティを用意
「二つ目のコンテンツは『となりの、ローカルヒーロー座談会』。地域のトッププレイヤーたちの話を聞いていると、刺激的で面白い話が聞ける一方で、いざ自分自身が実行に移せるか?と問われたら、なかなか難しいと感じるところもあると思うんです。
だったら、自分より1歩、2歩先を走っている先輩たちから、もっと身近な話を聞くことにも大いに学びがあるのではないかと思ったんです。『どんな葛藤があって』『どんな学びがあって』『どう乗り越えてきたのか』。もっと実践しやすい学びが得られる場を作りたかったんです。
そして座談会という形にすることで、双方コミュニケーションが生まれて、学びを得るだけではなく、コミュニティメンバーの横のつながりが生まれる場にもなるかなと思っています。
例えば、自分が何かやりたいと思っても、トッププレイヤーの方に相談する場合、結構しっかりプレゼンや資料などを作り込みますよね。そうではなくて、もっと気軽に『今こんなことを考えているんだけど、どうだろうか?』とざっくばらんに意見交換ができるような関係性を、ここでは作っていきたいですね。
また、日本全国のコミュニティメンバーをつなげるオンラインコミュニティもあります。ソーシャル・ネットワーキング・サービスFacebookを使って、気軽にメンバーがつながったり、情報交換ができる場所をつくりたくて。私たちLOCAL LETTERからも『こんなライティングをしたい人はいませんか?』など、どんどん仕事を提供していけたらと考えています。そんなふうに仕事やつながりが生まれていったら、面白いと思いませんか?」(高山さん)
◆3.「実践」。メンバー同士でつくる “未来プロジェクト” が生まれるそんな環境を。
「三つ目のコンテンツである “未来のプロジェクト” では、オンラインコミュニティでの交流をきっかけに、新たなプロジェクトや、各地の偏愛ビトに会いに行く現地視察ツアーなどの “実践の場” を生み出していきます。LOCAL LETTER MEMBERSHIP の大きな特徴の一つが、地域を超えたつながりを持ちたい個人とは別に、企業・団体・行政がパートナーとして参画していることなんです。今、パートナーには31団体が所属しており、今後はパートナー企業がもつ地域とのつながりや資産、課題、挑戦と絡ませながらプロジェクトづくりを行なっていきたいです」(高山さん)
今回このような内容で、月額980円の有料コミュニティとして運営していく予定とのこと。運営していく中で、試行錯誤もしていきたいそう。
ひとりの人間として自分ごととして、何をやりたいのかを言語化することで、大好きなことにチャレンジすることがサスティナブルにつながる
高山さんはご自身の活動を通じて、自分事として将来どのようなものを目指していきたいのだろうか。
「今年の春に1ヶ月ほどお休みをいただいて、改めて私がしていきたいことは何であるのかを考えてみたんです。
今関わっている地域の方々や、LOCAL LETTERに関わってくださる方々がとにかく大好きで、そんな人たちが新しいことにチャレンジできたり、新しいつながりを得ることができる場所を作りたい、それが最終的に出た答えでした」(高山さん)
結び-Ending-
彼女のそんな想いがこのコミュニティ作りの原動力となっているようだ。自分事として将来何をやっていきたいのか?これはまだまだ言語化できていない部分もある。
高山さんはしっかりとビジョンを描きながらはっきり答えられたことがステキで、すごく尊敬すべきことではないだろうか?
町おこしロケーションタイムスもこの取り組みを応援していきます!
■企画・著作
町おこしロケーションタイムス編集部
【取材データ】
2021.06.27 オンライン
【監修・取材協力・資料提供】
・株式会社 WHERE
高山 奈々 様
取材にご協力いただきました関係各諸機関のほか、関係各位に厚く御礼申し上げます。