2020年12月6日。週末日曜の夜のweb上に、西条市をよくしたい!そんな思いを持った5名が集まり、賞金をかけた熱い戦いが繰り広げられると聞き、一体どんな大会が行われるのか?!と気になって参加。

 

一見「プレゼン」とは相反する美味しそうなネーミングですが、一体どんなものなのか気になりますよね。それではまず※『SAIJO SOUP』について詳しく見てみましょう。

※SAIJO SOUPのプレゼンターに投票できる参加者は、参加前に各プレゼン動画を視聴することが前提となっています。

食事をしながら、地域をよくしたい人のプレゼンを聞いて応援する仕組み

SAIJO SOUPとはアメリカ、デトロイト生まれの『デトロイトスープ』の日本版。日本初の開催は島根県津和野町で、愛媛県西条市は2番目。

スープとパンを食べながら、地域を良くしたいプレゼンターのプレゼンを聞き、応援したい人に投票をします。最も多くの票を得た優勝者は集まった寄付金を賞金として獲得できる仕組みです。

投票する聴講者はプレゼンターに対し、自分が何をできるのかを考えながら話し合います。このように登壇者、聴講者、そして企画者が活発にコミュニケーションを取りながら進めていくシステムは新しいことが生まれるきっかけにもなりますね。

そして、この大会で最も重要なことは、プレゼンターのプレゼン力でも、起業することでもありません。まちを良くするために「挑戦」すること、そして、みんなの前でプレゼンをする「勇気」を称えることです。

 

今回は第2回目の開催で、西条市を良くしたい思いで活動・計画をしているプレゼンターが5名集結!

今回集まった寄付金の額は35,000円。一体、一番多くの票を獲得して賞金を手にするのはどのプレゼンなのでしょうか?!

地域で魅力あるひとたちがSAIJO SOUPに関わる

まずはZEN TECH発起人の鈴木 直之さんからの挨拶からSAIJO SOUPがスタート!

鈴木 直之(Suzuki Naoyuki)さん:ZEN TECH 代表/大阪府出身。2020年11月、『ZEN』というサービスを本格的に始動させる。「ZEN」は少額寄付サービスで地域を良くするための活動にお金を寄付したい人、地域のために活動するために活動資金を欲している人のマッチングを行っている。このSAIJO SOUPは「ZEN」という寄付金から成り立っており、事務局スタッフは全員ボランティア。ZENアプリの最大の魅力は、寄付する人、受け取る人の間にコミュニケーションが生まれる点。ただ、寄付をするのではなく、メッセージと共に贈ることができるのが特徴。

 

ZEN TECH

https://arigato.ze-n.tech/

続いて、このSAIJO SOUPの企画発起人である一般社団法人リズカーレの安形 真さんから、この企画の主旨や内容、参加方法のご紹介。

安形 真(Agata Makoto)さん:一般社団法人リズカーレ 代表理事/愛知県出身。西条市と連携してローカルベンチャー事業という地方を起業や移住で盛り上げる仕事をしていて、コワーキングスペース「紺屋町dein」と「サカエマチHOLIC」を運営。地方特有の起業支援が得意分野。

 

一般社団法人リズカーレ

https://risicare.or.jp/

 

紺屋町dein(facebookページ)

https://www.facebook.com/konyamachidein/

 

サカエマチHOLIC

https://sakaemachi-holic.com/

西条ジビエ、そしてeスポーツを通じて地域課題に挑む

そして、プレゼンターからの「思いの丈」をそれぞれ1分間ずつ最終PRをした後に、いよいよ会は交流会パートへと入ります。交流会は、主催者側で各プレゼンターのルームへ参加者が5回振り分けられ、全ての参加者が交流できる仕組みになっています。

 

各ルームはプレゼンターを含み5〜10名程度と少人数のため、話しも弾み、10分では時間が足りない!という声も。それでは気になる交流会の様子を、各プレゼンターのプレゼン内容と併せて紹介。


まずは、『ネイティブキッチン代表、鈴木寛顕さんによるプレゼン「西条ジビエの未来創造」です。

鈴木 寛顕(Suzuki Hiroaki)さん:ネイティブキッチン 代表/愛媛県出身。2014年に西条市にUターンし、2018年8月よりシカ肉・イノシシ肉等のジビエという地域資源を利活用を行っている。愛媛県の東予(とうよ)地域を中心にキッチンカーでの移動販売を行っている。愛媛県内でのマルシェやイベントでの出店がメイン。

 

ネイティブキッチン

https://bit.ly/3gUs1pV

西条市ではジビエに対するアプローチが少ないと感じている鈴木さん。味などジビエに対するマイナスイメージが先行して食べられていないことや、猟師、山師の減少、2%という加工率の低さなどの課題を抱えているといいます。

 

そんな鈴木さんは、ジビエを広めるためのアプローチとして、里山から切り出した木を炭にし、その炭火でジビエ本来の素材の味を生かした製品をキッチンカーで提供。

 

狩猟に関しては、食べる以外でも皮製品など、各地で様々な取り組みをしている。加工場の問題などもあるが、活用自体は増えているのではないかと感じました。

 

続いては、『愛媛県eスポーツ連合西条市支部長 佐々木充さんによるプレゼン「教育におけるeスポーツ」です。

佐々木 充(Sasaki Mitsuru)さん:愛媛県西条市議会議員/愛媛県eスポーツ連合西条市支部長/愛媛県出身。子どもを対象にしたe-スポーツクラブの設立を考案。不登校児童や問題を抱えた生徒などの学生も仲間と共に切磋琢磨できるクラブ活動や部活動としてeスポーツを取り入れることができればと意気込む。

eスポーツは誰でもどこにいても参加できるオンラインのスポーツ。クラブを設立してeスポーツeスポーツを通して、近年教育分野で問題視されている不登校になる児童の思いを汲みながら、児童の緊張感・達成感や自分にもできるという自信を得ることでの成長を促したいと話しています。

 

様々な子どもの受け皿になり、そして保護者説明会もしっかりと行いたいという声に、参加者も深く共感をしている様子。

顧客からの一本の励ましの電話が活動の原動力に

次は、『戸田果樹園』、戸田佑基さんによるプレゼン「農業をもっと面白く」です。

プレゼン動画冒頭から行きつけの農園はありますか?と、戸田さんのいきなり問いかけに共感。農園に行きつけなんてあまりないことですよね。

 

そこで、もっと身近に感じてもらえる農園のファミリーになって欲しいと話します。その思いが強くなったのは、コロナ渦の影響や、ぶどう狩りの体験をはじめて、楽しんでくれる顧客の様子に触れたことです。

戸田 佑基(Toda Yuki)さん:ぶどう農家。戸田果樹園経営/愛媛県出身。祖父の果樹栽培をしている姿を幼いころから見てきて、ダイレクトにお客様が喜んでいるのを目の当たりにし手伝いたいと思ったのがきっかけに果樹園で祖父母、父母、私と妻の3世代で栽培、販売を行っている。

 

戸田果樹園(ポケットマルシェ)

https://poke-m.com/producers/51321

 

戸田果樹園(ツイッター)

https://twitter.com/T0840360

 

戸田果樹園 [愛媛みかん農家](You Tube)

https://www.youtube.com/channel/UCuFL4NTvtkL5ZnBP9RwmaLg/channels

コロナ渦で自粛期間中に顧客からの1本のお電話に励まされたのがきっかけで活動を開始。ぶどう作り体験や栄養価の高い旬な季節のフルーツ定期便の取り扱い、そして、動画配信サービス「YouTube」を活用した『農チューブ』など様々な挑戦を行っています。

 

動画ではぶどうが届くまでの過程を紹介しており、家庭菜園、ぶどう作りをしたい方向けに配信。最近のぶどう業界のトレンドはシャインマスカットと話しています。

子どもたちの自主性を尊重する場づくり、そして集落の発信拠点づくりで地域力の向上を目指す

そして続いては『宝探しスクール発-hatch-(ハッチ)代表、高橋弥生さんによる「工作教室で心豊かに♡」今回唯一の女性プレゼンター。

高橋 弥生(Takahashi Yayoi)さん:宝探しスクール発-hatch-(ハッチ) 代表/愛媛県出身。商業高校から獣医大学という異例の学歴を持つ。愛媛で公務員獣医師として14年間勤務したのち2020年にhatch(孵化)をサポートする『ハッチアシスター』として起業。今の事業内容としては、宝探しスクールや、憧れの職業に会いに行く職業イベント。

 

宝探しスクール 発−hatch−(ハッチ)

https://peraichi.com/landing_pages/view/ree3n/

ニコニコ笑顔が印象的なハキハキとした高橋さん。発達障害で悩んでいる親御さんの姿を見たことが起業のきっかけで、※NLPコーチングのスキルなども活用したいと思い始めました。

 

今回のプレゼンは、新規事業としての工作教室の場づくり。工作教室として、みんなにとっての良い場所にしたいと話しました。コンセプトは「子どものやりたいができるところ

 

お母さんに言われたからではなく、目的を明確にしてもらうことを強く伝えていて、賞金の使い道は、工作教室で必要な備品、子どもが欲しいと思うものに充当したいと話しています。

 

工作を教えるのではなく、基本的に子どもが自分で決めたことをやるという自主性に重きを置いています。自分で決められない子が多い現状へは、いくつかパターンを用意して、提案し、選択してもらうことに対してのフォローを行います。

 

最後に、唯一の女性として笑顔とやる気では負けていないと強く語る高橋さんの笑顔からは希望と情熱を感じることができました。

 

※NLPとは、Neuro Linguistic Programing(神経言語プログラミング)の略称

最後に『Playful代表、岡部 明吉さんのプレゼンは、「古き良き集落を現代に」です。

岡部 明吉(Okabe Akiyoshi)さん:企業を超えたサラリーマン集団Playful 代表/愛媛県出身。学生時代に福岡で機械工学を学んだ後、地元愛媛の企業でボイラや半導体製造装置の設計・開発に携わる。 その後、サラリーマンと社会の距離を近づけるために、サラリーマン集団「Playful」を結成。このPlayfulは、組織の枠を超えてサラリーマンが集まり、自分達のワクワクを原動力に活動していくことに特化している。

 

Playful(サラリーマンの学び PJ たてヨコ愛媛より)

https://bit.ly/3alr0pq

岡部さんは、会社で働きながら、『Playful』を結成。外の世界を知ることで輝けることを大切にしている中、ある日、地域の人に誘われて参加した「筍狩り」が、充実感に加えて楽しかったそうです。

 

そこに「地域の人」に会いに行くことにリアルなつながりを感じ、地域活動にも力を入れるようになった結果、地域の人から空き家を提供いただけることに。「空き家」を通じて地域との関わりしろを作りたいとしています。

 

プレゼン動画は人気の「香水」のBGMで、まさしくPVのような雰囲気で作られていて完成度が高く、また、秘密基地のようでカラクリ屋敷みたいな仕掛けや、動画の最後に大きな冷蔵庫に入っていく演出が、どこかにつながるような仕組みも面白いですね。

 

みんなでShu-Rakuプロジェクトでは、同士が空き家に集まり、通いながらリノベーションしています。みんなが気軽に通えるような場所になる予感がするほか、物件は人通りの多い場所にあるので、地域の方からよく話しかけられるそうで、いろんな人に関わって欲しいと話しました。

 

現在はサイトを準備中。活動時間や内容が分かれば、リノベーションのお手伝いなど、興味ある人も関わりやすくなりますね。

接戦の結果から改めて挑戦することの大切さを知る

それでは、ついに投票結果の発表です。

 

接戦の結果、トップに輝いたのは・・・

 

じゃん!
ネイティブキッチン代表、鈴木 寛顕さん

おめでとうございます!ジビエをもっと広めたいと広く活動している様子が皆さんの心に響いたのでしょう。獲得した優勝賞金は、現在進めているソーセージの開発に使いたいと鈴木さん。

 

鈴木さんは、西条市の製品として、ふるさと納税や県外向けの発信を考えているので、西条市の名前が広く全国、全世界に知ってもらえる良い機会にもつながりますね。今後がとても楽しみです。

 

優勝者は鈴木さんでしたが、聴講者もプレゼンターも、西条市を良くしたい、発信したい、そして、住み良きまちにしていきたいという思いは同じです。とても良いイベントでした。

最後に、 SAIJOの「S」を手で形作って記念撮影をして終了しました。

※プライバシーに配慮し、画像を加工しています

編集後記

イベント等の開催が難しい中で、オンラインという形で行われたSAIJO SOUP。

次回開催のボランティアスタッフも募集を開始しています。ぜひ、少しでも興味のある方はチェックしてみてください。今後も西条市に大注目ですね!

Writer:がのちゃん

元地域おこし協力隊。現在は地域コミュニティの活性化や起業者育成などの事業に携わっています。好奇心旺盛な平和主義者です。

【取材データ】

2020.12.6 オンライン取材

【取材協力】

・一般社団法人 リズカーレ

 

取材にご協力いただきました関係各諸機関のほか、関係各位に厚く御礼申し上げます。

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